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戸隠神社 奥社参道

UP DATE:2020/10/07 カテゴリ:神社 Shrine

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撮影日:2020年10月4日

五感を刺激する旅【10】 戸隠神社 奥社参道

標高1200メートルに位置する戸隠神社 奥社参道は約50万㎡の自然林の一部であり、四季を通じて変化する自然を楽しむことができます。鳥居から奥社までの往復は約4km、山登りやトレッキング用品を完備しなくても大丈夫です。鳥居をくぐり随身門までのストレートな1kmの参道の脇に流れる小川は優しい水音を届け、ブナ、ミズナラ、トチ、シナノキなどの巨樹が見る者の心を豊かにしてくれます。

奥社参道の自然環境を活かした巧みな設計図

戸隠のシンボルとも言える随身門から約500メートルにわたって立ち並ぶ圧巻の巨大杉並木。樹齢400年をこえるとされており、古来から修験道の聖地として栄えた様相を今なお残しています。

この巨大杉並木の参道には自然環境を巧みに活用した古代の人達の驚くほど高度な設計図が隠されています。

入り口の鳥居から奥社まではストレートな参道となっていますが、これを南東に延長させていくと怪無山の山頂に達します。この特徴を踏まえ、奥社を背にし随身門の手前から立冬および立春とその前後数日には怪無山の山頂から姿を現す日の出を拝することができます。

戸隠の住む人達や戸隠を好む方々の間では良く知られた現象であり、験担ぎの気持ちと相まって毎年立冬と立春に早朝から太陽を拝みに行かれる人もいます。

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自然環境と聖地との関わり

奥社参道や戸隠の立地に隠された自然条件の高度さは在野でも探求する人が結構沢山おられます。近年関心が高まる「レイライン」という視点から考察を重ねるケースもあるようです。

古代人が山や巨石の配置を工夫し太陽や月の周期を導き、高度な天文学の知識を得ることで農業や暮らしに応用していた事実は良く知られており、天体摂動を日常生活レベルに利活用すべく様々な知識や技法も開発されてきました。

エジプトのピラミッド、イギリスのストーンヘンジ等でも同様の指摘がされていますが、ここ戸隠でも人の営みと自然条件が密接に関わっていることを実感しています。

原点に戻り「人と自然は共にあること」を常に考えさせてくれる環境が戸隠には広がります。

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戸隠神社奥社

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九頭龍社

基本情報

戸隠神社 奥社参道
住  所:長野県長野市戸隠3690
電話番号:026-254-2001
アクセス:
(電車)長野駅7番乗り場(アルピコ交通バス長野駅前総合案内所前)から「ループ橋経由戸隠高原行き」にご乗車(約1時間15分)→奥社:戸隠奥社下車。
(車)長野I.C.より車で約1時間。信濃町I.C.より車で約30分。
THE KOKONOEから車で約15分(約7.5km)。

この記事を書いた人

THE KOKONOE 代表⽔⾕ 翔

医⼯学修⼠。信州⼤学⼤学院博⼠課程(社会⼈研究⽣)に在籍し、⼟壌微⽣物のゲノム解析を通じて⽣物多様性と共⽣のメカニズムを研究。
民泊とファーマーズレストランでは過ごす⼈の⼼と⾝体の両⾯からパワーチャージできる空間づくりに⼒を⼊れている。花⾖・エディブルフラワー・⼭野草・ハーブ年間約120種を有機栽培。
⾳叉美容トリートメントSound Luxuryを実施。土づくりアドバイザー。

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